このブログでは、狭小住宅に住むことや、狭い家の間取りについて取り上げています。
と、気になる方もおられますよね。
ではここで、経験者がはっきりお伝えします!
狭小住宅は、メリットもあるけど、デメリットもたくさんあります。
わたしはさまざまな理由で狭小住宅に住むことになりましたが、だれにでもおすすめするわけではありません。
条件の良い土地で、広いおうちに住めるのであればそのほうが良いんじゃないかな?と思ったりします。
狭小住宅のデメリットはいくつかあるのですが、その中でもとくに辛かったのは、
建築コストがかかる!
ということです。
土地に関しては、たしかに広いよりは狭いほうが安いですし、固定資産税も安くなります。
ですが、建物の建築費用は違いました。
かなり割高になります。
実際、わが家も狭小住宅でなければ数百万円は浮いていました。
この記事では、「なぜ狭小住宅は建築費用が割高になるのか?」について書いていきます。
狭小地の実情が知りたい方、ぜひゆっくり読んでいってくださいね。
- 狭い土地を買おうか検討している人
- 3階建て、4階建ての家を検討している人
- 家づくりにかかるお金について知りたい人
理由① 狭くても、家に必要なものは変わらないから
家づくりに必要なものの基本は同じ
その理由は、次のとおりです。
ではここで質問です!
一般的な一戸建て住宅に必要なものってなんでしょうか?
- 玄関
- キッチン
- トイレ
- 洗面所
- お風呂
- 給湯器
- 階段(2階建て以上の場合)
- 窓
- 部屋のドア
などなど・・・
これらは、家が広くても狭くても、必要性や必要な数はそんなに変わらないんですよね。
必要な設備のコストは変わらずに、家全体の面積だけが狭くなる=設備の割合が高くなりますよね。
とくに水回りや給湯器は、数十万円〜数百万円という費用がかかりますが、家の面積が狭くなってもその費用は変わりません。
建物の面積が1/2になっても建築費用は1/2にはならず、もっと割高になってしまうのは、こういう理由なんですね。
階段など、設備が多くなる
それから、狭小住宅であるために設備が増える、ということもあります。
たとえば、狭小住宅では3階建てや4階建てが多いですよね。
そうなると、階段の数も増えて、コストがかかってしまいます。
わが家は鉄骨造で4階建てのため、【鉄製階段×3つ】となりました。
工務店の方もずいぶん安くがんばってくださったのですが、やはり高いなぁという印象でした。
階段のほかにエレベーターをつける家もありますが、200万円ほどかかるそうです。
広い土地の平屋や2階建てなら、ほとんど必要ないコストですよね。
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理由② 3・4階建ては建築基準法によってコストが高くなることがある
狭小住宅では3階建て、4階建て以上の建物が多いです。
そうなると、平屋や2階建てとは建築基準法上の決まりが異なり、それがコストアップにつながることがあります。
とくにわが家に大きな影響を与えたのが、こちらです。
耐火建築物にするとコスト激増!
家を建てる土地には、地域によって防火に関する指定があります。
わが家の地域は、「準防火地域」。
この地域に4階建て以上の家を建てる場合、建物を耐火建築物としなければなりません。
もしくは、防火地域に3階建て以上の家を建てる場合も、やはり耐火建築物にする必要があります。
耐火建築物にすると
- 柱や床、壁など主要構造部を防火仕様にする
- 玄関や窓も防火仕様にする
- 階段は階段室として独立させ(竪穴区画)、各階に防火ドアをつける
など、いくつもの制約を受けます。
火事で延焼したり逃げ遅れたり、ということは防ぎたいので、防火性能を高くするのは良いことなのですが、その分コストはかかります。
中でもいろんな面で辛いなぁと思ったのが、③の防火ドア。
あれです、デパートの非常階段なんかにある、あれ。
デザインや機能性、開閉の安全面でも不満があるのですが、その上コストがかかる!
木製の防火ドアは1枚40万〜80万円と言われ、結局スチール製にしました。
それでも1枚10万円ほどです。
4階建てでなければ必要でない場所に、重たい、費用も高いドアをつけるのは気が進みませんでしたね・・・。
安全のためというのは理解できるのですが、各階に防火ドアというのは小さい一軒家の実情にあまりそぐわない気がします。
なにか別の策はないものでしょうか。
理由③ 狭い土地での建設はコストがかかる
それから、狭い土地での建築作業そのものが、コストがかかる要因をもっています。
- 隣地と近いため、作業の足場が狭い
- 重機が入らなかったり、使いづらかったりする
- 交通整備員が必要になることもある
など、広い土地よりも不便な面が出てくるため、その分の人件費や特別に用意する機材などの料金が加算されていきます。
狭小地に建てると割増料金がかかることも!
わたしたちが建設を依頼した工務店では、基本料金が設定されていて、そこからプラス・マイナスして最終金額を出す料金体系でした。
見積書を見て驚いたことは、40㎡以下の建物面積ということで、いろいろな項目で「狭小地割増金額」が上乗せされていたことです。
その項目だけで、200万円近くアップしていました。
上に書いたような理由で建設コストがかかるというのは説明を受けていたので納得しましたが、
とがっかりしてしまったのは事実です。
まとめー狭小住宅は割高になる!それでも住みたい理由はある?
この記事では、狭小地・狭小住宅の建設費用はなぜ割高になるのか?という理由をご紹介しました。
- 狭くても水回りなど必要な設備は変わらないから
- 階数が増えると、建築基準法によりコストがかかる
- 狭い土地での建設には割増料金がかかる
実際に狭小地で注文住宅を契約したわが家の実情をご紹介しました。
これを読むと、「狭小地はやめておこう」と思う方もおられるかもしれませんね。
わたしたちは、
- 建設コストが上がるけれど、土地の費用はおさえられる
- 土地の条件、全体の金額、未来の生活を考えて、いちばんベストな物件だった
という理由で、これらのデメリットを受け入れて狭小地に家を建てました。
すべての条件が満点、なんて物件はなかなかありません。
デメリットを知って、もういちど総合的に検討されることをおすすめします!
あなたにぴったりのおうちに出会えますように。
>>>割高になるデメリットと天秤にかけた、狭小住宅を買う理由